さて、月がかわって10月になりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。私はと言えば、仙台明けで調子が出るやら出ないやら。まあいつも通りと言うことでもあります。

さて、本日、正確には昨日でしょうか。私の故郷が消滅しました。

異次元に飲み込まれて消滅でもしたのかと思われた方、むしろ本当にそっちだった方が面白いというか、歴史に残る大騒ぎになったことでしょう。今回の場合は、ひねりも何にもない町村合併の一環です。ちょっと気を利かせても、せいぜい私の故郷の名は時間軸に飲み込まれ、未来にこの名が記されることはなくなった、と言うことができるくらいです。

今回の町村合併、確か私の故郷を含む5つの町が合併して市になるとかいう話だったと思います。これらの町の人口をかき集めてかき集めて市に、人口に付随する面積が若干恐ろしいことになっている気がします、特に私の故郷由来の分が。

しかし、何故合併などと言う話になったのでしょう。こちらにしてみれば、特にメリットもデメリットも感じられません、加えて言うと、そんな説明がちゃんとされた記憶も特にありません、いや、実家の方にはきっちり説明があったのかも知れないのですが。私は特に合併反対派ではないのでどうこう言うつもりはありませんが、ばかでかすぎるのですよ、面積が。「市のイベント」とか言って開催しても、とうてい全市から気楽に参加というわけには行かない面積。「市役所の窓口で」とか言って役所を一カ所に絞ったりでもした日には辿り着けないお年寄り続出な面積。元々張られているサービスネットワークが必要最小限なので、特に効率化できるわけでもなくこのまま維持して行くしかないような面積。せいぜい料金体系と各情報の一元化くらいでしょうか、できるとすれば。ちなみにその余波で私の故郷では他の地域の水準にあわせるために水道料金が値上げされるとか言う噂が。

そうです、基本的に、特に何も起こらないのです。そこに住まう人々にとっては。元々私の故郷はその経済活動を隣町に完ッ全に依存していましたから、ようやく自己完結になったと言えるのかも知れません。しかしそれもただ区分上の話です。私の親は地方公務員ですが、町を解雇されて市に再雇用されたとか言ってました、役職変わらず。

本当に、特に何も起こらないのです。先月、仙台で「ああ、この住所も書き納めだなぁ」と思いつつ実家におみやげを発送したのですが、新住所になって何が変わったかといえば
「郡」→「市」
 たったこの一文字です。他に何も足さず引かず、郵便番号も変わりません。公的機関については「○○町立」を「○△市立」と書き換えるという作業が追加されますが、それだけ。まあこれだけでも膨大な作業になるんでしょう、特に役場とかは。「検索する文字列:○○町立、置換後の文字列:○△市立、全て置換」…これだけのような気もしますが。
 ちなみに合併直後に業務連絡で親に出した手紙には「○△市」と住所に書いておきながら「○○町立」と宛名に書くという、変化についていけず戸惑う住民風味を醸し出しておきました。

特に何も起こらないのです。相変わらず私の故郷は田舎ですし、あの施設もこの施設もそこにあるし、ないものはやっぱりないし、私の帰るべき家や家族はきちんとそこに存在してくれているのです。人の営みって、そういうものですよね。

…あ、この合併で、私の故郷まで「忍者の里」扱いになってしまう。
見た目の分かりにくさと訴える力の無さとオリジナリティでは何処にも引けを取らない町のマスコットキャラが居たのに。