Soliloquy

【 2004/12 】

* (12/2)
* (12/26)
* (12/31)

* 2004/12/2 (木) 【 】

…ああ、すまない。お前達のことは忘れないよ。
いや、忘れることなどできようか…ッ!!

精製が終わったばっかりの化合物をこぼしてしまいました。ありがちなエラーです。しかしダメージは大きい、ありがちな話です。…しかも精製したのに大してきれいでないとは。

まあ、「ありがち」とは、得てしてそういうものなのですが。

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* 2004/12/26 (日) 【 】

パキ!
シューーーー
「っあ!?ち、中止ッ!!」

…以前若干手負いになってしまっていた装置に、ついにとどめが刺されてしまいました。起動も終わって、これからというときに。まあ、作業の最中にやられてしまわなかった分、まだましだったのですが。それでも、必要不可欠な装置なだけに、修理のために1週間くらい実験が遅れました。予備機はあるにはあるのですが、今まで使ってなかっただけあって普通なら1時間の起動に1週間かかったし。

破損したのは仕方ない、教官に事情を説明して修理の手配をしてもらいます。
助教授:「あー。ついにやったか。この装置はな…(以下、めくるめく操作上の注意事項へ)。」
助手:「割ったの?これはねぇ、修理の人に来てもらうだけで1万円かかる。で、修理に数万円で、全部で5万円くらいかな。この人がねぇ、凄いんだよ。(以下、めくるめくガラス細工の技とガスバーナーの炎の美しさの話へ)」
教授:「割った?あー。呪われてるで。(この一言のみ)」
…なんだこの応対の仕方の違いは。

ちなみに実際に修理に来た方は本当にレアな(という言い方が正しいのかどうか知りませんが)職人さんで、滋賀、京都、大阪あたりでのこういった仕事はどの業者を通してもこの人のところに行きます。どの業者を通してもこの人が来ます、それほどの技術の持ち主。実際、からから〜って音を立てながらボンベを引きずってやってきて、パキってガラスを真っ直ぐに切り、いとも簡単にくっつけ、漏れチェックも一発でクリアし、帰ってゆかれました。私だったらあの太さのガラス管を真っ直ぐに切るところからして無理です。

私がいるのは、化学系、実験系の研究室です。つまり実験装置と名の付くガラス器具がそれこそいっぱいあります。高価い物から安価い物まで。使われるものから使われないものまで。で、使われるからには、破損の可能性があるわけで。

破損しても、修理したり新しいのを買ったりすれば特に全体の進行には影響しません。しかし、大概修理は難しい。買い直すにしても、これが意外と高価い。ビーカーなどは特に高価くはないのですが、他のガラス器具と接続するためにすりあわせになっている部分があると、いきなり値段が跳ね上がります、数千円から数万円まで。特殊な形状の器具だったりするとなおさらです。これが毎年積もり積もって馬鹿にならない金額になるわけで。

そんなわけで、教授の思い付きにより、月間デストロイヤー選手権大会が開催されることとなりました。ルールは単純、1ヶ月間で破損したガラス器具の数を競い、破損数が最多のものは優勝記念として皆に何かおごる。教授に言われて統計を取ることになった同輩がだいぶ顰蹙をかっています。可哀相に、本人はほとんど割らないものだから。

で、この制度が導入されてから、破損するガラス器具が減ったかというと、そうでもなく。いっぱい割ってるなぁ、という実感は確かに湧くのですが、まだそれが破損数を減らすところまできていません。大体、不可抗力で割れるやつもありますし。月間5個というハイペースで割っていくやつもいます。しかし、ガラス器具を若干は大切に思う気持ちが皆さんから生まれてきているようでもあります。おかげで敬称略グラスワークスは繁盛しています。曰く、
「略さん。これ、直りませんかねぇ?」
そして私がガスバーナーを振るう羽目になる、と。さすがに、研究室にあるバーナー如きでは大きい器具の加熱、徐冷がうまくできず、救えるのは半数くらいです。割れ目を溶融させようと加熱すると、さらに亀裂が広がる、とか、うまくくっついても、放冷中に音高く亀裂が入る、とか、放冷後に洗おうとして水を入れた瞬間また割れるとか。

で、このように救い損なったやつは、私が破損したことになってます。おかげでトップに躍り出ようかという勢いです。…何故ッ!?

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* 2004/12/31 (金) 【 】

みなさま、こんばんは。ここに来ていきなり雪が降るなど、ようやく冬らしい気候が慌ててやってきた感がありますが、いかがお過ごしでしょうか。実家にお戻りの方もそこそこいらっしゃるのでしょうか。かく言う私も30日の夕方にようやく実家に戻ってまいりました。ちなみに、28日の20時30分頃まで研究室に居てました。下宿の大掃除なんていう暇もありません。にもかかわらず大掃除を目指して部屋の秩序を崩壊させてしまいました。とりあえず秩序だけ戻して、実家へと逃げ帰っております。

ここ2年ほどはぐるちょ氏が年末のご挨拶をしてくださいましたが、今年はどうなのでしょう。とりあえず忙しくてそれどころではないのか、単にきれいさっぱり忘れているだけなのか、あるいは、私が執筆した後に「年末最終更新」として何か書いてくださるつもりなのでしょうか。本当の年末最終更新になるのは果たして誰か、ちょっとしたチキンレースの様相を呈しております。

本当に、この年末に、いきなり雪が降っていろいろと交通も乱れているようですね。こんな状況になっても、うまく年内にやることが終わるか、というのは、ひとえに、日ごろの段取りの良さにかかっています。段取りが日ごろから上手い人はこの雪の前に年内業務はすべて終わっていて、特に影響がなかったりするのでしょう。若干段取りがいまいちな人は、今何やかやとようやく業務の詰めだったりするのではないでしょうか。何とか帰ってこれた、とか、雪の中年賀状出してきたわ、とか。で、さらに段取りがいまいちな人は、むしろ業務の年越しは決定事項で雪が降ろうがノーダメージ、と。結局「後一歩」な人が一番ダメージを受けがちな傾向がよく現れています。まあ、さらにいまいちな人もダメージ大きいといえば大きいんですが。ちなみに私は年賀状の年明け投函が決定事項です。

さて、今年は実にいろいろなことがありました。平凡な言い方ですが、行事も災害も多かった気がします。大雑把に見てもこの出来事の多さ。自分の身の周りでもいろいろ起こった方も多いのではないでしょうか。良いことであれ悪いことであれ、それらはすべて自分たちの軌跡、歴史となっていくものです。ぼんやりと年末番組を見ながら、あるいは、年越しの仕事をしながら、あるいはこんな風にwebを見ながら、ちょっと振り返って来し方を、そして明日には行く末を、想ってみるのもいいかもしれません。

…しかし、こんなタイミング (現在22:20) に執筆して、年内にご覧になってくださる方がいらっしゃるのでしょうか。観客置き去りの様相を呈している気がします。
それでは皆さま、よいお年を。

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