さて、気が付けば大型連休も終わり、非常に普通な日常が始まろうとしています。皆さん連休はいかがお過ごしだったでしょうか。ぐるちょ氏は故郷で田植えだったのでしょうか。私は、実家に帰って親と呑んだり、下宿の整理などしているうちにきれいさっぱり時間切れになってしまいました。

さて、その連休を締めくくる5月8日の土曜日に、研究室メンバーでの新人山行が行われました。「新人山行」というのは私の高校時代の思い出にちなんで私が今付けた名前で、要は、ハイキングです。加えて言うなら、教授の思いつきです。私達が普段暮らしているキャンパスそのものが小高い丘のような所にあるのですが、そのおかげで、春の陽光が、緑が、非常に私達を外へと引きつけるのです。その春の魔術にいちばんかかってしまったのが教授でして、
「あ〜、こんな日は中で研究なんかしてたらアカンで。ハイキング行こ。」

その一言の下、研究室の行事一般を司る役であるM1の彼がガイドブックをもとに近場を探します。で、候補として上がったのが、愛宕山。京都市街、嵐山から西北、標高924 mの山です。ざっとした行程が組まれ、メンバーに連絡、学生はともかく、スタッフの参加は教授だけです。まあ、山なんだから仕方ないんですけど。

そう、念のため地図を買って確かめてみたら、山なんですよ、今回のコースは。そして私は、かつてやまのぼらーだった人間なのですよ。錆び付いてしまった古い魂が疼きます。と同時に、今回の山行計画の杜撰さに若干の危機感を覚えます。そんなこんなで山行の準備。下宿に登山靴があるのは基本です。地図、コンパス、細引き、ホイッスル、軍手、めちゃ晴れる予定なのに雨具、着替え、コッヘル…、こういった物が入るのはやまのぼらーのサガです。記録書までつけたら流石に変人扱いされるので、なんとか我慢することにします。

当日。集合場所にて。
やまのぼらーの出で立ちをした者、4名
ちょっと運動します、という出で立ちをした者、5名
街にショッピングに行きます、という出で立ちをした者、2名
 …何だこのメンツは。特に誰とは言いませんが先輩、トートバッグて。特に誰とは言わないけど後輩、水代わりにワンカップ大関て。某M先生ならその場で怒鳴り倒されます。某I先生ならその後しばらくネタにして弄り倒されますよ。
「おい○○。お前またワンカップ呑んどんのちゃうんかいや!」
ってノリで。
 結局登りはそのワンカップ氏に付き添う感じに、というか、目が離せない感じになり、本隊から遅れて登る羽目になりました。一応経験者がスイーパーするってことで。結果的にほぼ登りワンピッチだったんですけれども。

さて、山頂付近の神社にお参りしたあと、山頂に回り、写真を撮り、昼食です。今回私はカメラを持ってこなかったんですけれども、やまのぼらーの出で立ちをした2人がそれぞれ、デジカメと一眼レフ、それに三脚を持ってきていました。一眼レフの方はフルメカニカル、全てがゼンマイ駆動です。
 …あああ、この研究室、変人ばっかりだ。どの分野においても誰かが私に勝るマニアックさを発揮してる。おかげで私は常人というか、器用貧乏というか。
 で、この一眼レフの彼、奇遇にも「ロッジ」でバイトをしていたそうで。あ、ちなみに「ロッジ」って言うのは京都にある山岳用品店です。私の山岳装備はほとんどここでそろえられています。世界の狭さを感じます。で、教授を交えて山用品トーク。
「あー、流石。GORE-TEXにVibramソール、良い靴ですね。」
「これなぁ、結構高かったし、選ぶのに40分くらいかかったんや。」
「靴はそうですよねぇ。」
「テクノロジー的には、GORE-TEXを越える素材がでてこないんですよ。ずーっと前からGOREGORE言ってます。」
「私のはもっと安価いからね、そんなの一つも使ってない(笑)。」
「あー、zamberlanですかー。うちではもう取り扱ってないですねぇ。」
 …ダメだ、何だ、このマニアックトークは。

で、下りです。問題の下りです。ブランクが空くと真っ先に下りが辛くなります。ケガの確率も高くなります。かれこれ4年は山歩きをしていなかったのですから、ダメージが来るのはある意味当然で。

3歩めで右足に激痛が走りました。

まあしょうがないです。しょうがないので頑張って下ります。見れば教授も両足にダメージがでている様子。そしてよくよく見れば後ろの方歩いてるのはやまのぼらーばっかり。流石に危ないので一眼レフの彼には先行してもらいました。残されたメンバーで歳だ歳だ言いながらゆっくり下ります。下りはどうやらトートバッグの先輩がぶっちぎりだったようです。

何はともあれ、久しぶりの山でした。本格的とは言えない山で、若干微妙な感じではありましたが。それにしても、何とか武奈ヶ岳に普通に登って降りてこれるくらいの身体は取り戻しておきたいものです。

ぐうっ!?か、階段の上り下りがしんどい…。